改正労働施策総合推進法の施行により、企業にはカスタマーハラスメント(カスハラ)への対策を講じることが義務付けられます。カスハラとは、顧客等からの言動のうち、業務の性質に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害されるものを指します。

1. 「社会通念上許容される範囲」を超える言動とは 具体的には、暴行や暴言、土下座の強要といった「手段や態様」が不当なものだけでなく、正当な理由のない要求や、サービス範囲を著しく超える要求といった「言動の内容」が不当なものも含まれます。判断にあたっては、業種や状況等を総合的に考慮する必要があります。

2. 事業主は、以下の措置を講じる義務があります。
・方針の明確化と周知:カスハラに毅然と対応し労働者を保護する方針を定め、周知・啓発する。
・相談体制の整備:あらかじめ相談窓口を定め、適切に対応できるようにする。
・事後の迅速かつ適切な対応:事実確認を行い、被害者への配慮や再発防止策を講じる。
・プライバシー保護と不利益取扱いの禁止:相談者の情報を守り、相談を理由とする解雇等を禁じる。

また、併せて求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策も義務化される点に注意が必要です。労働者が安心して働ける環境を整えるため、マニュアル作成や研修等の準備を早期に進めましょう。
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