令和8年4月より被扶養者認定の収入判定ルールが変わります
2026.03.12
令和8年4月1日より、健康保険の被扶養者認定における年間収入の算定方法に新たな運用が導入されます。今回の改正は、いわゆる「年収の壁」を意識した就業調整を防ぐため、労働契約に基づく認定の予見可能性を高めることを目的としています。

1. 労働契約の内容に基づく判定
新ルールでは、労働条件通知書等に明記された時給、労働時間、日数から算出される収入見込額に基づき判定を行います。この際、契約段階で見込み難い臨時的な残業代などの「臨時収入」は、年間収入に含めないこととされました。手続きには、労働条件通知書等と、本人による「給与収入のみである」旨の申立書が必要です。

2. 従来通りの判定となるケース
シフト制などで労働時間が不明確な場合や、給与以外の収入(年金や事業収入など)がある場合は、従来通り給与明細や課税証明書等によって判定されます。

3. 認定後の確認と更新
認定後、臨時収入により結果的に年収が130万円以上(60歳以上等は180万円以上)となっても、それが社会通念上妥当な範囲内であれば、直ちに認定が取り消されることはありません。ただし、労働契約の更新や条件変更があった場合には、その都度、書面の提出が求められます
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T260310S0010.pdf
カスタマーハラスメント(カスハラ)対策が義務化されます
2026.02.20
改正労働施策総合推進法の施行により、企業にはカスタマーハラスメント(カスハラ)への対策を講じることが義務付けられます。カスハラとは、顧客等からの言動のうち、業務の性質に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害されるものを指します。

1. 「社会通念上許容される範囲」を超える言動とは 具体的には、暴行や暴言、土下座の強要といった「手段や態様」が不当なものだけでなく、正当な理由のない要求や、サービス範囲を著しく超える要求といった「言動の内容」が不当なものも含まれます。判断にあたっては、業種や状況等を総合的に考慮する必要があります。

2. 事業主は、以下の措置を講じる義務があります。
・方針の明確化と周知:カスハラに毅然と対応し労働者を保護する方針を定め、周知・啓発する。
・相談体制の整備:あらかじめ相談窓口を定め、適切に対応できるようにする。
・事後の迅速かつ適切な対応:事実確認を行い、被害者への配慮や再発防止策を講じる。
・プライバシー保護と不利益取扱いの禁止:相談者の情報を守り、相談を理由とする解雇等を禁じる。

また、併せて求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策も義務化される点に注意が必要です。労働者が安心して働ける環境を整えるため、マニュアル作成や研修等の準備を早期に進めましょう。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html
協会けんぽ「電子申請サービス」開始
2026.01.20
2026年1月13日から、全国健康保険協会(協会けんぽ)が「電子申請サービス」を正式に開始しました。これまで紙の申請書を印刷・記入・押印して郵送・窓口提出していた健康保険関連手続きの一部が、パソコンやスマートフォンからオンラインで行えるようになります。これにより時間・費用の削減や、記載漏れチェックによるミス防止などのメリットが期待されています。

電子申請の対象となる主な手続きは、被保険者本人が行う傷病手当金、出産手当金、出産育児一時金、療養費・高額療養費、限度額適用認定などの給付申請や認定申請の各種書類です。また被扶養者の一部申請も対応可能で、社労士は代理申請ができますが、企業の担当者が従業員に代わって直接申請することはできません。申請にはマイナンバーカードによる認証や必要書類の画像データ準備が必須となります。

実際には被保険者本人である従業員が直接申請をするケースは少ないかもしれませんが、社労士が代理申請する場合、紙の申請書でのやり取りがなくなることでの運用フローを見直しておきましょう。
冬季休業のおしらせ
2025.12.22
2025年12月27日(土)~ 2026年1月4日(日)
休業期間中にいただいたお問合せについては、営業開始日以降に順次回答させていただきます。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます。
2026年も、変らぬご愛顧を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
雇用保険料率が2年連続で引き下げへ
2025.12.22
厚生労働省は、2026年4月から雇用保険料率を現行の1.45%から1.35%へ引き下げる方針を決定しました。引き下げは2年連続となり、堅調な雇用情勢や雇用保険財政の安定化を背景としたものです。

今回の改定では、労使折半で負担している「失業等給付」に係る料率が0.7%から0.6%に引き下げられる一方、雇用調整助成金や育児・介護休業給付の財源となる部分の料率は据え置かれます。料率の引き下げ幅は0.1%と小さいものの、従業員数が多い企業や人件費比率の高い業種では、年間ベースでみると無視できないコスト削減効果が見込まれます。

今後は労働政策審議会での正式手続きを経て決定される予定ですが、例年どおり4月1日適用となる見込みです。実務上は、給与計算システムの料率設定変更、新年度予算への反映、社内周知が必要となります。特に今回は「引き下げ改定」のため、旧料率のまま控除を続けると過徴収となり、後日の返金対応が発生します。

正式発表を確認のうえ、早めの準備を進めましょう。
社会保険労務士法人 たじめ事務所 TEL.03-3511-0345(平日 10:00~18:00)アクセス