連合 労災保険の団体設立 フリーランスの補償を支援
2024.07.22
労働団体の連合が、企業に属さないフリーランス(個人事業主)を対象とした、労災保険への加入申請や給付申請を支援する団体を設立すると発表しました。

厚生労働省によると、フリーランスで働く人は国内で462万人いるとされていますが、原則、業務でけがや病気になった時に労災保険による補償を受けられません。
このため国は、11月からフリーランスが自己負担で労災保険に加入できる「特別加入制度」の対象業種を拡大する予定です。
こうした動きを受け、労働団体の連合はフリーランスの特別加入を支援する団体を新たに設立することを明らかにしました。
連合によると、団体名は「連合フリーランス労災保険センター」。19日の中央執行委員会で承認され、設立は8月。会費は月600円を予定しています。
加入申請の手続きや、事故が発生した時の労災給付申請の支援、加入者に対する相談や教育などを行うことになります。

連合の芳野友子会長は「曖昧な雇用で働く人たちのセーフティーネットの強化になる。ゆくゆくは安全に健康的に働けるようにし、組織拡大も視野に入れている」と話しました。


財政検証の結果 年金水準30年後2割低下 「現役収入の半分」維持 納付期間5年延長見送り
2024.07.04
厚生労働省は3日、公的年金の健全性を5年に1度点検する財政検証の結果を公表しました。

現行制度では、財政状況が安定するまで給付を自動的に抑制する仕組み「マクロ経済スライド」が導入されています。これを前提に今回の財政検証では、実質経済成長率を4パターン(プラス1・6~マイナス0・7%)で想定し、モデル世帯(厚生年金に加入する夫と専業主婦)の年金水準がどのように低下するかを試算しました。出生率の変動なども考慮しています。
モデル世帯の年金水準は、現役世代の平均手取り収入に対する年金額の割合「所得代替率」で表します。
2024年度は61・2%。経済成長が標準的なケースで57年度に50・4%となり、現在より2割低下する見通しです。その後は下げ止まる見込みで、政府が掲げる「現役収入の半分以上」の水準は維持されるとしています。
また、モデル世帯の年金額は24年度は22万6千円です。標準的なケースでは57年度に21万1千円となります。

厚生労働省は、今回の検証結果について、女性や高齢者の労働参加が進んだことや外国人の増加で、少子高齢化の影響が緩和されたことに加え、株価の上昇を背景に積立金が増えたことなどから、前回・5年前の検証結果より将来の見通しが改善されたとしています。
厚生労働省は、結果を踏まえて、制度改正の議論を本格化することにしていますが、国民年金保険料の納付期間を今の40年から45年に延長する案については、検証結果が改善されたこと、低所得者を中心に負担感が大きく、現状では広く国民の理解を得られないと判断したこと等から見送る方向です。



パートやアルバイトなどの厚生年金加入 企業規模要件を撤廃へ 
2024.06.27
厚生労働省は、パートら短時間労働者の厚生年金加入を拡大するため、勤務先の従業員数が101人以上(10月からは51人以上)と定めている「企業規模要件」を撤廃する方針を固めました。職場の従業員数にかかわらず厚生年金に加入できるようにし、将来受け取る年金額を手厚くする狙いです。対象は約130万人に上るとみられるとのこと。関係者が26日に明らかにしました。

厚労省の有識者懇談会が、企業規模要件に関し「撤廃の方向で検討を進めるべきである」と明記した報告書を7月1日に取りまとめ、これを踏まえて、厚労省が施行時期を検討し、2025年通常国会に関連法改正案の提出を目指すことになります。

現在、短時間労働者が厚生年金に加入するには、企業規模に加え(1)週の労働時間が20時間以上(2)月給8万8千円以上、といった要件を全て満たす必要があります。これらのうち企業規模の撤廃を優先します。厚生年金の保険料は労使折半となっているため、加入拡大に伴い企業側の新たな費用や事務作業が増えるため、中小企業への支援策も検討していく方針です。
また、個人事業所で働く人の厚生年金加入も推進させる方針。現在は従業員5人以上の「金融・保険」など17業種に限り加入義務が生じていますが、これを宿泊業や飲食業にも拡大する方向で調整。対象人数は約30万人を見込んでいます。


去年の合計特殊出生率 1.20 過去最低を更新
2024.06.18
厚生労働省は、2023年の「人口動態統計」の概数を、6月5日に公表しました。
それによりますと、1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」は1.20となり、統計を取り始めて以降最も低くなったことが分かりました。2022年の確定値と比べると0.06ポイント低下していて、8年連続で前の年を下回りました。

2023年1年間に生まれた日本人の子どもの数は72万7277人で、2022年より4万3482人減少し、1899年に統計を取り始めて以降、最も少なくなりました。
一方、死亡した人の数は157万5936人と、2022年より6886人増加し、統計を取り始めて以降、最も多くなりました。
このほか結婚の件数は2023年は47万4717組と、2022年より3万213組減少し、戦後、最も少なくなりました。

厚生労働省は「少子化の進行は危機的で、若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでの6年間に少子化の傾向に歯止めをかけることが極めて重要。厚生労働省としても昨年末に取りまとめられた「こども未来戦略」に基づき、必要な取組を加速化していくつもりです。少子化の要因には、経済的な不安定さや仕事と子育ての両立の難しさなどが絡み合っているので、男性の育休の取得、育児期を通じた柔軟な働き方の推進、そして若い世代の所得向上など、少子化対策を確実に実行していき、極めて深刻な少子化の傾向に歯止めをかけるために全力を尽くして取り組んでいきたいと思います。」としています。


改正子ども・子育て支援法が可決・成立しました
2024.06.10
2024年6月5日の参院本会議において、「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案」が可決・成立しました。

改正法は、児童手当の所得制限を撤廃し、支給対象を高校生年代まで広げるのに加え、第3子以降は月3万円に倍増。また、働いていなくても子どもを保育園などに預けられる「こども誰でも通園制度」の導入や、育児休業給付の拡充などが盛り込まれています。

そして財源を確保するため、公的医療保険に上乗せして国民や企業から集める「支援金制度」を創設し、2026年度から段階的に運用を始めるとしています。
政府の試算では、子どもなど扶養されている人を含めた医療保険の加入者全体では、1人当たりの平均月額が2026年度で250円、2027年度で350円、2028年度で450円としています。 ただし、実際の金額は被用者保険の種類や年収等によって異なります。

このほか、家族の介護や世話などをしている子どもたち、いわゆる「ヤングケアラー」についても、国や自治体による支援の対象とすることを明記し、対応を強化していくとしています。




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