業務事例集 (FAQ)

当社について

退職・解雇

同業種への再就職を禁止したいのですが、どうしたら良いですか。

企業秘密の漏えいを防止するために、退職後の競業避止義務(退職後一定の期間は同業他社に就職しないという契約)を課す場合もあります。ただし、これらの義務を課しても、求人募集は経験者優遇が多い。労働者が同業種に再就職を行うことも当然にしておこり得ます。同業種への転職を禁止すれば、再就職の幅も狭く、本人は再就職できず、生活を脅かされることになります。また、労働者には、職業選択の自由があります。裁判判例では、退職後の競業制限は「合理的な理由」であれば有効とされています。
禁止期間、場所的範囲、対象職種、代償の有無などを総合的に判断します。
何年間も同業者には就職できないという競業禁止期間が、あまりに長期にわたる場合は、公序良俗に反し、無効になることもあります。
会社に損害を与えた時は、損害賠償を労働者に請求できるので、誓約書等を上手に交わすことが望ましいです。

定年(60歳)後65歳まで1年ごとに契約を自動更新してきた嘱託社員について、65歳到達前に契約を打ち切る場合の留意点は?

自動更新の雇用契約の解除は「解雇」に当たりますので、30日以上前に予告することが必要となります。

長期間無断欠勤した社員を(懲戒)解雇することはできますか?

行政解釈でも、「二週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない」場合には、解雇予告なしに即時解雇することができることとしています。

退職時に代休が残っている場合には買い取らなければならないのでしょうか?

休日出勤の代償として付与する休日は「振替休日」ではなく、「代休」といいますが、退職時に取得していない「代休」については、特約がない限り、買い取る必要はありません。

自己都合退職の申し出について

退職を考えた時、労働者は自分の意思で自由に退職する事ができます。
逆に会社が解雇をする事に関してはかなり厳しい法律の規制がありますので、
この点は労働者に有利と言えるかもしれません。
退職届けを出してから実際に最低限度必要な期間は2週間です。
ただし、就業規則などで、「退職する場合は1カ月前までに申し出ること」
などがあった場合でそれが妥当だと判断できる場合は、労働者にも一定の責任があると解釈されることも
あるので、早めに申し出る事がよいでしょう。
ただし、派遣で働く労働者など契約内容によって働く期間が決まっている場合は注意が必要です。

能力、適正がない労働者を解雇できるか?

なかなかどのタイミングで何をすればようにか解らない事が多くある問題だとおもいますが、
能力・適正がない、意欲がないと抽象的な話をいくらしても社長の主観や教育訓練の不足という可能性もあるので
、裁判官や監督官を説得することはできません。
解雇が認められることは難しいので、まずは退職勧奨(会社の勧めによる退職)を模索してください。
それでも難しいようであれば、まずは口頭注意、始末書や減給措置を講じます。
この時、不当解雇の紛争の可能性を見越して、遅刻、早退などの勤務態度、仕事上のミス、指示違反、遅れについてこまめにメモをし、
また本人に注意する際も書面を交付するなどして証拠を残してしておくことが必要です。
ただし、大前提として、労働契約書や就業規則等に規定があることが必須条件となします。

30日分の給与を払えば解雇できる?

誤解が非常に多いのですが、30日分の賃金を払えば解雇できるという訳ではありません。
あくまで、解雇事由に該当し、その上で解雇する場合に、
「30日以上前に解雇を通告する」か「30日分の賃金を支払って解雇する」ということです。
ただ、解雇事由に該当することが非常に困難で、
まず、就業規則や雇用契約書によって、解雇事由が具体的に明示されている必要があります。
その上で、該当性・合理性・手続きの相当性等を勘案して不当解雇でないことが証明できて初めて可能です。

試用期間満了で解雇することはできますか?

試用期間を設けている企業は多いと思います。
そして思ったより能力が低い場合には、試用期間満了と共に当然に雇用関係が終了できると思われている社長も多いです。
しかし、試用期間中に解雇ができるのはあくまで雇い入れから14日以内に限られますので、
仮に3か月の試用期間を経過して解雇はできません。
(ただし、通常の解雇と比較すると緩く判断はされますが。。)
つまり、14日以上雇用していたならば、通常の労働者と同様のステップを踏む必要があります。
企業防衛としては、試用期間を有期契約社員として期間を予め区切って雇用すべきです。

能力が低い社員を辞めさせることはできますか?

解雇理由で一番多いのが、このご質問です。
しかし、日本の労働関係法令では基本的に、解雇は相当に難しいと考えられます。
判例では、基本的に能力不足が主観的なものであること、会社の教育義務も問われるためです。
解雇は後々揉める要素になりますので、辞めてもらいたい社員がいる場合には、
退職勧奨という手段が主流になりつつあります。
これは、会社からの働きかけに応じて労働者が退職するという形を取るため、
会社としては、解雇ではなく、労働者も雇用保険加入後6ヶ月以上経過していれば、
基本手当(失業給付)がすぐにもらえる点で、両者ともに不都合が少ないのです。
ただ、中途で採用した方のスキルが低い等は少し緩く判断されますが、
企業防衛手段としては、最初は有期契約の試用期間を設けるべきかと思います。

社員の種類

請負契約や委任契約があるが、雇用契約とはどう違うのか。

雇用契約も請負も委任も、他人の労務を利用するという点では共通しています。しかし、雇用契約は、他人(使用者)の指揮・命令に従って仕事をするところに特徴があり、一方請負や委任は、(注文者や委任者の)指揮・命令をうけることなく自らの判断で仕事を行うところに特徴があります。
また、雇用契約であれば労働者として労働基準法等の保護を受けることになりますが、請負契約であれば個人事業主として扱われますので、労働基準法の適用はありません。
「雇用」・「請負」・「委任」契約の違いについて
「雇用」は他人(使用者)の指揮・命令に従って仕事をすること、「請負」は仕事が完成して初めて報酬を受け取ることができること、「委任」は特定の業務処理を目的とし結果を出さなくても報酬を受けることができることです。
「雇用」契約では、会社の一般的指揮監督関係に入り一定の規律に従い「労働者」として労務を提供します。一方、「請負または委任」契約では、一般的指揮監督関係に入らず「事業者」として独立して仕事を処理・完成させます。
請負契約及び委任契約は、請負った人や委任された人が自分の責任・管理のもとで仕事の完成、処理をおこなう「事業主」「個人事業主」とみなされ、雇用契約に基づく労働者としてみなされないため労働関係の法律が適用されません。また、雇用保険の被保険者とならないほか、年金や健康保険の扱いも変わります。
請負・委任契約であっても実態が労働契約の労働者と変わらない従属関係があれば労働者とみなされ、労働関係の法律が適用される場合もあります。

パートタイマーにも健康診断を受けさせる必要がありますか?

パートタイマーでも、一年以上雇用されているもの(予定も含む)で、一週間の労働時間が同種の業務に従事する通常の労働者の四分の三以上の者に対しては、雇入れ時と定期の健康診断を実施する必要があります。

完全歩合の場合は正社員になれない?

ず、最低賃金法第四条に仕用者は最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を払わなければならない。
との法律があります。
最低賃金は毎年10月ごろ発表されます。平成25年度東京の場合は869円となりました。おそらく今後もこの金額は上昇する事でしょう。
さてまず労働基準法は完全歩合の労働契約を法律違反とし認めておりません。
出来高、請負で使用する労働者は使用者は労働時間に応じ一定の金額を保証しなけねばならないとなっいるからです。
上記の事からも最低賃金を支払わない使用者は完全歩合を社員として使用することができないことがお分かりいただけてかとおもいます。
もし社員の形を希望の場合は労働時間に応じた保障給を支払う必要があります。
例)平成25年度東京都の場合869×所定労働時間の給与を支払わないと法律に抵触します。

契約社員とは?

契約社員とは法律上の定義はありませんが、「有期契約社員」のことを指します。つまり、雇用期間の定めのある社員のことです。この「契約」の概念が希薄であるため、業務委託社員と混同しているケースがありますので、正確に区別する必要があります。有期契約社員は、自社雇用の労働者であるため労働法の適用対象となりますが、業務委託は労働法の適用がありません。

管理監督者とは?

日本マクドナルド事件で一気にクローズアップされた「管理監督者」。未だ大手企業においても、役職がついたら管理監督者として、割増賃金を支払わないケースが散見されます。これは管理職と管理監督者を混同していることから起きているのだと思います。管理監督者になると割増賃金の支払いが免れますが(深夜割増賃金は発生する)、その後の行政通達において目安が出されています。
■「管理監督者」は労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者をいい、労働基準法で定められた労働時間、休憩、休日の制限を受けません。「管理監督者」に当てはまるかどうかは、役職名ではなく、その職務内容、責任と権限、勤務態様等の実態によって判断します。企業内で管理職とされていても、次に掲げる判断基準に基づき総合的に判断した結果、労働基準法上の「管理監督者」に該当しない場合には、労働基準法で定める労働時間等の規制を受け、時間外割増賃金や休日割増賃金の支払が必要となります。
★労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な職務内容を有していること→経営者と一体の立場であるか。
★労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な責任と権限を有していること→時間管理されて遅刻や欠勤等で懲戒があると認められません。
★現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないようなものであること
★賃金等について、その地位にふさわしい待遇がなされていること

請負社員と委託社員の違いは?

請負や委託の違いについては、まず、
・請負=業務が完了するまでの契約
・委託=継続的にある業務を行う契約
です。
派遣との違いは、いずれも使用者から指揮命令を受けてはならないという点です。
つまり、請負(委託)社員を受け入れている場合、施設管理者として時間管理することはできますが、あくまで労務管理や人事権は請負(委託)企業(もしくは個人)にあるため、最初に契約したこと以外で、業務の進行方針や進捗、労働時間に口を挟むことはできません。派遣では、受け入れ企業が指揮命令を行うことができますが、ここが決定的な違いです。
仮に、個人で請負契約した場合に、本来義務のない社会保険に加入させていたり、指揮命令を行っていたりすると、黙示の労働契約が成立する可能性がありますので、正確に運用する必要があります。

派遣の種類は?

派遣には2種類あります。一つ目は特定派遣、二つ目は一般派遣(登録型派遣)です。
特定派遣は、派遣元企業で雇用している社員を派遣先企業へ派遣することです。そのため、仮に派遣先から契約解除や期間満了になっても、それを以て雇用関係が途切れることはありません。
一方、一般派遣は、案件ごとに派遣社員と派遣元企業が雇用契約を行い、案件や期間が終了した場合には雇用関係も終了するというものです。
そのため、一般派遣の方が不安定であるので、一般派遣業許可の取得には資金要件等、かなり厳しく設定されています。
それに引き換え特定派遣は、派遣元企業に雇用されているため、一般派遣に比べると安定しているため届出のみで済みます。
トラブルとして多いのは、特定派遣業の届出しか行っていないにも関わらず、派遣先との契約が終了したために解雇するケースです。これは違法であり、次の派遣先が見つかるまでは派遣元企業内で勤務させるか、もしくは6割以上の会社都合による休業補償を支払う必要があります。

インターンシップを利用する上での注意点は?

ここ10年程、中小企業でもインターンシップを利用する企業が増えています。ただ、実態として給与の安い(または無報酬の)通常のアルバイトと同様に扱っているケースがあります。これは「ただ働きの推奨」「名ばかりインターンシップ」等と社会問題化されています。インターンシップは労働者ではなくあくまで就業体験なので、運用には注意が必要です。具体的には、
・研修生に支払われる金銭が、一般の労働者の賃金並みの金額でない(原則無償)
・実際の研修内容が、受入企業の本来業務の遂行を含んではいけない
・研修が使用者の指揮命令の下に行われてはいけない
これが行政通達として出されています。

アルバイトとパートタイマーの違いは何ですか?

現在では明確な違いはありません。
元々、パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)によるとパートタイマーとは、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比し短い労働者」と定義されています。
アルバイトは元々、学生等の本業の傍らで勤務する短期間労働者を指す場合が有りましたが、現在では同様に見なしてよいでしょう。

社員にはどのような種類がありますか?

労働法において、明確に社員の区分けはありません。
労働契約法第2条において、「使用者に使用して労働し、賃金を支払われて労働し、賃金を支払われる者」とされています。
逆に言うと、フルタイムの正社員でも、時給払いのアルバイトでも、期間の定めのある有期契約の方でも社員として見なされます。
そのため、有給休暇や解雇等、労働法の規制がかかることになります。

勤務時間、休憩

仕事の一環として、酒食を伴う夜の接待に費やした時間も労働時間となるのでしょうか。

労働時間になるかどうかは、使用者の指揮命令下にあるかどうか、また、労務の提供がなされているかどうか、その目的や内容によって判断されますが、一般には、使用者の特命がない限り、労働時間とはならないものと考えられます。

残業を命じたのに、全く応じない社員にはどうすれば良いでしょうか。

労働基準法では、時間外労働をさせる場合は、「時間外・休日労働に関する労使協定」(以下「三六協定」という)を締結しなければなりません。就業規則に「業務上必要がある場合には時間外労働を命じることがある」との定めや、三六協定が締結されている場合には、正当な理由(例えば、家族の介護、育児等の家庭的事情がある場合など)がない限り、原則として残業を拒否することはできません。時間外労働命令に従わないと、労務提供義務に違反することになるからです。実際に残業命令を拒否した場合は、就業規則には、一般に正当な理由のない残業命令拒否に対しては「業務命令違反」として懲戒処分を課すことが多いようです。なお、残業命令を拒否した従業員について人事考課でマイナスすることも差し支えありません。

コアタイムのあるフレックス制では、遅刻や早退をどのように取り扱えばよいでしょうか。

コアタイムの遅刻や早退対策には、減給の制裁、勤怠査定、精皆勤手当を設けてコアタイムの出勤を奨励する、などの方法がありますが、これらの方法を実施する以前に、コアタイムの意義を徹底し、自覚的に遅刻、早退をなくすようにすることが大切です。

年単位の変形労働時間制のもとでも、休日の振替ができますか?

一年単位の変形労働時間のもとでも、予期しない事情が生じ、やむを得ず休日の振替を行う必要がある場合には、就業規則に所定の定めがあり、かつ、休日を振り替えた後にも連続労働日が六日以内(特定期間については、一週間に一日の休日が確保できること)なら、休日の振替えを行うことができます。この場合、所定の休日と振り替えた日の所定労働時間が同じときは割増賃金の支払の必要はありません。

休憩時間の過ごし方について

休憩時間は原則として自由に使う事ができます。
昼寝をしていても、会社の敷地外に出たり一時帰宅しても、基本的には問題ありません。
このように、会社は労働者の休憩時間の過ごし方を強制する事はできません。
しかし、合理的な理由が存在し、労働者の自由を大きく防げない範囲なら規制を設ける事は認められます。
従って、業務時間中に外出することが安全性の上で問題になる場合や、労働者の行動が他の労働者の
迷惑になる可能性がある場合などは、一定の規制を定めても違法になりません。
例)休憩時間中に他の労働者に宗教の勧誘を行う事は認めません等。

持ち帰り残業は労働時間になりますか?

昨今では、情報セキュリティの観点から会社のデータを自宅に持って帰ることを禁じている企業が多いですが、会社が指示をして自宅等にて業務を行う時間以外は労働時間としてみなされません。

手待ち時間や仮眠時間は労働時間になりますか?

ビル管理会社や美容室などで、業務はないけれど労働時間となる場合があります。
画期的な判決として、大星ビル管理事件が挙げられます。
判決としては、仮眠時間であっても業務が行われるケースが皆無でない場合には労働時間であると認められました。
もちろん逆の判決で、業務が皆無なので、労働時間と認められないというものもありますがレアケースです。
条件として、
1、労働からの解放の保障
2、実作業からの解放
3、場所的解放
を満たす必要があります。
基本的に自由にできない、休憩時間とは違う場合には労働時間だと認定されてしまいますのでご注意ください。

採用

パートやアルバイトの雇用保険加入は?

雇用保険の加入要件は、次の要件をともに満たせば、「パート」や「アルバイト」という名称、事業主や労働者の希望の有無にかかわらず、被保険者として加入する必要があります。(暫定任意適用事業を除く)ただし昼間学生は原則として加入しません。

(1) 1週間の所定労働時間が20時間以上であること

(2) 31日以上の雇用見込みがあること

アルバイトで外国人の留学生を雇いたいのですが、気をつける点はありますか。

本人の持っている在留資格を確認してください。
「留学」、「就学」及び「家族滞在」の在留資格をもって在留する外国人の方がアルバイト等の就労活動を行う場合には、地方入国管理局で資格外活動の許可を受けることが必要です。
資格外活動の許可を得た場合、「留学」の在留資格をもって在留する外国人については原則として1週28時間まで、「就学」の在留資格をもって在留する外国人については原則として1日4時間まで就労することが可能となります。また、「留学」の在留資格をもって在留する外国人は、その方が在籍する教育機関が夏休み等の長期休業期間中については、1日8時間まで就労することが可能となります。
また、就労の内容、就労場所等について個別に審査を受けた上で資格外活動の許可を得れば「家族滞在」の在留資格をもって在留する外国人については、原則として1週28時間まで就労することが可能となります。

求人を行う際、年齢制限を設けることは可能ですか?

雇用対策法により、労働者の募集・採用時に年齢制限をつけることは原則として禁止されています(雇用対策法10条)。
よって、同法が規定するいくつかの例外にあてはまらなければ、年齢制限をつけることはできません。
例外的に年齢制限をつけることができる場合として定められているのは次の通りです(雇用対策法施行規則1条の3)。

(1)定年年齢を上限として、その上限年齢未満の労働者を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する場合
 (65歳定年の会社が、65歳未満の労働者を募集する場合など)
(2)労働基準法等、法令の規定により年齢制限が設けられている場合(年少者の雇用が制限される労働基準法62条の危険有害業務の場合など)
(3)長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、若年者等(おおむね40歳未満、特に35歳未満の若年者)を期間の定めのない労働契約の対象として募集・採用する
  場合(新卒者が主な対象と考えられています。長期勤続でキャリアを形成する以上、対象者の職業経験を不問とすること、新卒者以外の者を採用するときも新卒者と
  同等の処遇にすることが求められます)
(4)技能・ノウハウの継承の観点から、特定の職種において労働者数が相当程度少ない特定の年齢層に限定し、かつ、期間の定めのない労働契約の対象として募集・
  採用する場合(特定の年齢層とは、30~49歳のうちの特定の5~10歳幅の年齢層を指し、相当程度少ないとは、同じ年齢幅の上下の年齢層と比較して、労働者数が
  1/2以下であることを指します)
(5)芸術・芸能の分野における表現の真実性等の要請がある場合
(6)60歳以上の高年齢者または特定の年齢層の雇用を促進する(国の)施策の対象となる者に限定して募集・採用する場合
なお、以上のような例外として年齢制限をつける場合、65歳未満の年齢を上限として設定するときは、高年齢者雇用安定法により、求職者や職業紹介事業者に対して、
理由を明示することが義務づけられます(高年齢者雇用安定法18条の2)。

3回程度の面接では人柄や能力がわかりません。

大抵の企業が多くても3回程度の面接で決定します。
合計数十分程度でその本人の中身や他の社員との価値観まで判断することは非常に困難なことなので、有る程度の妥協は必要です。
そのため、採用後に試用期間を設けて様子を見ることになるのですが、解雇は容易ではありません。
その為に、おすすめしているのが、面接に通った方に社風や雰囲気を感じてもらうためにインターンを実施することです。
これは3日程度でも結構です。3日でもその人柄や困ったことに対する対処法など、意外とわかるものです。
当然、賃金は支払いますが、その後に採用を最終決定することもよいかと思います。

採用時に聞いてはいけないことはありますか?

厚生労働省から通達がでています。
・本籍・出生地に関すること
・家族に関すること(職業、続柄、健康、地位、学歴、収入、資産など)
・住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近隣の施設など)
・生活環境・家庭環境に関すること
・宗教に関すること
・支持政党に関すること
・人生観・生活信条に関すること
・尊敬する人物に関すること
・思想に関すること
・労働組合・学生運動など社会運動に関すること
・購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること
職業安定法では以下のように定められています。
人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項(家族の職業、収入、本人の資産等など)
思想及び信条(人生観、生活信条、支持政党、購読新聞、雑誌、愛読書
労働組合への加入状況(労働運動、学生運動、消費者運動その他社会運動に関する情報)
よくあるケースとして、女性に対して結婚の予定等を聞くこともNGですのでご注意ください。

給与、賃金

一般職に年棒制を導入する場合には、割増賃金をどのように取り扱えばよいのでしょうか?

一般職の従業員に年棒制を適用する場合には、毎月の労働時間を把握し、超過労働に対しては、年棒とは別に割増賃金を支払わなくてはなりません。割増賃金に相当する額を年棒に含めて支払う場合にも、実際の労働時間が年間の割増賃金に相当する時間数を超えるときは、その部分について、別途割増賃金を支払わなければないらないことに注意が必要です。

夫が失業した場合、女性社員に家族手当を支給しなければならないでしょうか?

家族手当も賃金であり、賃金について性によって差別することは違法です。したがって、他の男性社員の妻に対する家族手当の支給基準を満たしていれば、当該女性社員の被扶養者が夫であっても家族手当を支給する必要があります。家族手当の支給要件を男性だけに限る措置は、女性の差別的取扱いとなり、労働基準法に違反します。

パートやアルバイトの賃金や賞与からも源泉徴収しなければならないのでしょうか?

正規の従業員と同様、「給与所得の源泉徴収税額表」によって算出した額を事業主が徴収、納付しなければなりません。

私傷病で入院中の社員の給料や社会保険料はどうすればよいのでしょうか?

就業規則に、私傷病による欠勤日に対して給料を支払わない場合には、欠勤4日目以降は健康保険から傷病手当金が支給されますが、社会保険料の本人負担分や住民税は本人に請求することになります。

「裁量労働的勤務」ということで、割増賃金相当分を定額で支払うことは認められるのでしょうか?

手当の名称の如何を問わず、時間外労働割増賃金であることを明確にし、かつ、実際の時間外労働に相当する額が支払われている場合には、時間外手当を定額で支払っても必ずしも違法ではありません。しかし、実際の労働条件があらかじめ見込んだ時間を超えたときは、当該給与計算期間の賃金で清算しなければなりません。

賞与の算定基礎となる全期間において育児休業を取得した場合、全て欠勤扱いとして賞与を支給しなくてもよいか。

就業規則において、そのような定め(育児休業中は賞与の算定基礎から除き欠勤したものとみなす)があれば問題ありません。
育児休業後の賞与支給について、その算定基礎である育児休業期間をどのように扱うかについては、原則として使用者の裁量によるところであり、特に法律にて制限や基準が設けられている訳ではありません。一般的な賞与の性格からしますと、算定期間における支給対象者の勤務状況や人事考課、会社への貢献度などを勘案し、各々の支給額を決定するのかと思います。従いまして、賞与がその算定期間の労働の対価であると考えると、育児休業による不就労期間は、その分だけ労務の提供がありませんので、賞与査定において、いわゆる「ノーワーク・ノーペイの原則」により「欠勤」したものとみなすことも可能になるわけです。
ただし、育児休業そのものの意義を失わせるような「不利益な取り扱い」は禁止されているので注意が必要です。例えば、算定期間の一部についてのみ育児休業を取得したにも関わらず、全期間を欠勤したものとみなし不支給とするような場合です。
賞与を支給する趣旨や目的を明確にし、その算定基礎となる期間について、休業や休職など個々のイレギュラーなケースをどのように取り扱うのか就業規則において明確に定め、周知することが重要となります。

資格手当を導入する場合のポイントについて

支給対象、支給額、支給方法を明確にすることが大切です。
 現在、国家資格・公的資格の数は相当数に上り、業務に役立つものも少なくありません。
したがって、国家資格や公的資格の取得を奨励する企業も少なからず存在しています。
こうした資格を取得した従業員には、取得時に一時金(祝金)を支給したり、社内報で顕彰したりする企業もありますが、社会的に広く通用する特定の免許・公的資格・技術の保有者に対しては、「資格手当」(「技術手当」「技能手当」などと呼ぶ企業もあります)を支給する企業も少なくありません。
 資格手当を導入する際には、(1)支給対象、(2)支給額、(3)支給方法について明確にしておく必要があります。
(1)支給対象のポイントとしては、その資格を必要とする業務に実際に従事している場合に限定した方がよいでしょう。
(2)支給額に関しては、支給対象資格の数や手当支給額に上限を設定するようにした方がよいでしょう。
(3)支給方法としては、資格手当などの名称で毎月払う場合と賞与時に支払う場合が多いようですが、資格取得費用に対して援助したり、取得時の祝金として一時金を支給する企業もあります。

パートやアルバイトの賃金には下限規制がありますか?

最低賃金法により、賃金の最低額が日額と時間額で定められています。
したがって、パートやアルバイトの賃金を決める場合は、まず、この最低賃金を下回らないようにしなければなりません。
(ちなみに東京都の現在の最低賃金は958円です)
仮に、最低賃金額を下回る賃金額を定めた場合には、その部分については無効となりますので注意が必要です。
無効となった部分は、最低賃金額が適用されます。

本人の能力が低いので給与を下げたい

思ったよりも能力が低かった場合に、賃金を引き下げるのは企業経営上、当然の行為かと思います。しかし、能力が低いという理由で一方的に給与を下げることは労働者の生活を脅かす不利益変更に該当しますので、本人の同意が必要です。同意なく引き下げられるケースとしては、人事考課によって降級し、それに伴って常識の範囲内での賃金引き下げ(但し、雇用契約書に、「昇給」の項目しかなかった場合にはできません)。他に、就業規則等にて懲戒規定があれば、それを適用して賃金引き下げは可能です。但し、明文化された懲戒規定がない場合にはやはり適用できませんのでご注意ください。

社員の給与を完全歩合制にしたい

保険外交員等、完全歩合給の正社員がいると勘違いなされているケースがありますが、最低賃金法により完全歩合給は違法とされています。各都道府県により異なりますが、最低賃金は保障する必要があるので、最低でも「基本給+歩合」という形になります。ただし、業務委託や業務請負の場合には労働関係法令は適用されないので、完全歩合という契約も有り得ます。

休日、休暇

生理日の休暇を取得した者を休日に振替出勤させることはできますか?

生理日の休暇は「生理日に労働することが著しく困難な女性が請求したとき」には必ず与えなければならないものです。したがって、生理日の休暇を取得したからといって別の日(休日)に出勤を求めることはできません。
なお、生理日の休暇を取得した場合、これを有給とするか無給とするかは、法律上任意とされています。

保育園の送迎時間も育児時間になるのですか。

満1歳未満の生児を育てる女性が請求した場合には、保育園への送迎時間も育児時間として扱うべきでしょう。

管理職が休日出勤をすることになったのですが、振替休日を欲しいといってきました。管理職にも振替休日を与えなければならないでしょうか。

労働基準法上の管理監督者に該当する者には、労働基準法第三十五条の休日に関する規定は適用されませんので、必ずしも振替休日を与える必要はありません。

退職する社員が有給休暇の消化を求めてきました。

有給休暇が大量に残っている社員が退職する際に、その行使を求めてきた場合、基本的に断れません。
そのため、40日の有給休暇があれば、その分の有給休暇を付与しなければなりません。
例外的に退職時に限っては、有給休暇を買い取ることも可能です。

アルバイトが有給休暇を求めてきました。

有給休暇に関しては、正社員だけがその権利があると思われている社長が多いのですが、アルバイトでもパート社員にも適用されます。
具体的な日数は、正社員よりは出勤する日数等によって比例付与という形で労働基準法に定められています。

その他

介護休業を取っている期間の社会保険料は免除されるのでしょうか

産前産後休業や育児休業を取った場合には、所定の手続きをすることで、社会保険料(健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料)が従業員負担分、会社負担分ともに免除されます。

ただし、介護休業には現状、このような制度はなく、介護休業を取得していても通常どおり社会保険料を負担しなければなりません。

介護休業を取り、給与から社会保険料を控除できないことが想定される場合には、従業員負担分をどのように支払ってもらうかを考えておくことが必要です。

育児休業給付受給中も社会保険料を納付しなければいけないのですか?

社会保険料(健康保険、厚生年金)については、育児休業期間中の本人及び事業主負担分が免除されます。保険料の徴収が免除される期間は、育児休業等開始月から終了予定日の翌日の月の前月(育児休業終了日が月の末日の場合は育児休業終了月)までとなります。

雇用契約と労働契約の違いとは?

普段私たちは似たような意味でこの言葉を使っていますが、法律の根拠は少々異なります。

民法においては、雇用契約について次のような定めをしています。

「雇用は、当事者の一方が相手方に対して労務に服することを約し、相手方がこれに対して報酬を与えることを約束することによって、その効力を生ずる」こうした取り決めで労働を提供し、報酬を支払うという「合意」が要件となります。

一方、労働契約は労働基準法に定められているもので、使用従属関係と賃金の支払が要件となります。使用従属関係という言葉は少しわかりにくいかもしれませんが、使用者の指揮命令のもと労務を提供し、その対償として賃金が支払われていることをいいます。

労働基準法が適用される事業所に労働者として雇われる場合、使用者の指揮命令を受けて働くことを意味しますから、その雇用契約は労働契約と解釈して差し支えありません。

 

ただし、次のように労働基準法の適用のないところでは労働契約ではなく、民法上の「雇用契約」となりますのでご注意ください。

「家事使用人として採用される場合」

「同居の親族を専従従業員として採用する、同居親族のみの事業」

お手伝いさんは確かに雇用契約といえますが、労働基準法の適用範囲外であるために、労働契約とはならない、ということです。

 

 

ストック・オプション制度とは?

ストック・オプションとは、企業が、あらかじめ取締役や従業員、その他の外部の取引先等に一定の価格で自社株を購入する権利を与え、使用人等はその権利を行使して企業から株式を購入し、株価が値上がりしたときに売却する事によって差益を得ることができるという制度です。
ストック・オプション制度は労働条件の一つであり、就業規則の相対的必要記載事項に該当しますので、この制度を設ける場合には、就業規則に定めておかなければなりません。
なお、税法上は一定の要件のもとで、特例措置(分離課税)が認められています。

従業員のミスで顧客に損害を与えたが、その従業員が全額賠償しなければいけないか。

使用者は、従業員が会社の事業の執行について第三者に損害を与えた場合は、自らもその損害を賠償する責任を負います。
この場合には、民法の規定によって、その損害を賠償する責任を負うので、会社は顧客に対して損害賠償金を支払うこととなります(民法715条)。
ただ、使用者は、自分が第三者に対して支払った賠償金について、もともとの行為者である労働者にその返還を求める(求償する)ことができます。学説によると、使用者が労働者に対し無制限に求償することができるとすることは適切ではないとし、権利濫用の法理などを用いて、使用者の求償権を制限しようとしています。
したがって、会社が従業員に対して求償することが認められているとしても、従業員に故意やそれと同視できるような重大な過失がある場合を除き、全額の求償が認められることはないようです。
ポイントとして、顧客に与えた損害額はいくらか、損害発生に関しての使用者と労働者の責任割合はどのくらいか、類似の事例について、これまで社内でどのように扱われてきたか、を可能な範囲で確認しましょう。

欠勤と次年度分の年次有給休暇を相殺することはできますか?

労働者の同意なしに、会社側が一方的に欠勤を有給休暇と相殺したり、欠勤控除をしないかわりに次年度分の有給休暇を充当することは、違法となります。欠勤控除をしないためには、完全月給制にするか、当該年度分の休暇日数を追加して付与するしかありません。

家族のみで事業をおこなっている場合の労災保険の適用は?

同居の親族は、原則として労災保険法上の「労働者」としては取り扱われないため、家族のみで事業をおこなっている場合は、労災保険は適用されません。
しかし、同居の親族であっても、常時同居の親族以外の労働者を使用する事業において、一般事務又は現場作業等に従事し、かつ、事業主の指揮命令に従っていることが明確であり、就労の実態が他の労働者と同様で賃金もそれに応じて支払われていること、といった要件を満たす者は労災保険法上の労働者として取り扱います。
同居の親族だから労働者ではないという思い込みには注意しなければなりません。労働者として労災保険の適用を受けられるかどうか、就労の実態を確認してみて下さい。

ホームグラウンド制とはどんな制度をいうのですか?

ホームグラウンド制とは、「本拠地制」のことかと思われます。本拠地制は、出身地や採用地などによって、採用時に本拠地を定めておき、人事異動(転勤)が行われた場合にも、何年か後には必ず本拠地に戻ることを約した制度です。

特定保健指導とは

40歳以上75歳未満の被保険者及び被扶養者を対象として、メタボリックシンドロームの予防、解消に重点をおいた、
生活習慣病予防のための検診・保健指導が実施されています。
各医療保険者は実施が義務づけられています。
75歳以上の人を対象とした後期高齢者医療制度に、各医療保険者は「後期高齢者支援金」を負担します。
この支援金額は、平成25年度から「特定検診の実施率」「特定保健指導の実施率」によって増額または軽減される
ことになります。
被保険者及び被扶養者のみなさんの検診等の実施率など目標値の達成度が、健保財政に影響を与えることになりますので、
日ごろの健康的な生活習慣を実践するとともに、年に一度は必ず検診を受けて下さい。
また、職場によってはその労働者が受診拒否をした事で後々労務問題に発展する場合もあるので受診をお勧めいたします。

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